少なくとも、自分の Twitter 上の TL 周辺を見る限り、そして、あっちこっちのブログを眺めてみる限り、意外に語られていない印象があるのだけれども、先日 Seesmic Look なる Twitter クライアントが発表された。
http://seesmic.com/seesmic_desktop/look/
もともとオフィシャルのサイトで “Optimized for Windows 7” としっかり記されているので、そのせいも多少はあるのかもしれないけれども。
さて、この Seesmic Look なのだけれども、はっきり言って、色々なヒトをガンガンとフォローして、自分も結構つぶやきまくっているようなパワー ユーザーからしてみれば、正直、まるで使えない。
先ほどのオフィシャルのサイトにも画像が出ているが、TL の中の発言ひとつひとつが、大きな吹き出しとして浮かんでいるような状態。少なくとも、積極的に TL を眺め、すかさず Reply かけたり、ReTweet かけたり…、あるいはどんどん自分で Tweet していく…、というような使い方には、あまり向かない。
実際、Seesmic も、ソレは承知の上で、そういった用途で使うのであれば、別途提供しているデスクトップ クライアントだったりを使用するコトを推奨している。
では、コレ、何が特徴なのかというと、ただ単に Twitter 上に現われては流れていく情報を流し読みしていくのに適しているといえる。
Seesmic Look は、“Interests” というセクションの中に、あらかじめ用意された、たとえばニュースや、スポーツ、あるいは有名人といったカテゴリーなるモノがあり、このカテゴリーに、関連する Twitter アカウントを (つまりはリスト化するカタチで) 束ねている。
他にも、“Trends” というセクションがあり、コレは、日単位、あるいは週単位で、よく言及されているトピック (語句から引っ張ってきたり、ハッシュ タグを引っ張ってきたり) を、ずらずらと並べている。
正直、コレだけだったらリスト機能で十分に代用できるし、自分で検索をかければ、ある程度同じようなコトができるのだけれども、Seesmic Look の場合、コレを “Playback Mode” という機能で、勝手に最新の Tweet を表示させ、消していく、というコトができるようになっている。文字通り、放っておけば、勝手に流れていくし、流し読みするのに最適だったりするわけで。
さらに、Seesmic Look には “Channels” というモノが用意されており、登録されているブランドに合わせたバックグラウンドの中で、そのブランドの公式アカウントからの Tweet が一覧できるようになっている。もちろん、“Playback Mode” 付きで。
そして、さらに特徴的なトコロは、Seesmic Looks は、こういった情報を、Twitter アカウントを持っていない状態でも閲覧するコトが可能だったりする点だ。
つまり、誰もフォローしていなくても、ましてや Twitter ユーザーじゃなくても、これらの “Interests” や “Channels” に登録されているアカウントの Tweets を、カテゴリー化したカタチで流し見できるのだけれども、コレは、場合によっては、かなり Twitter の使われ方が変わってくるコトになると思う。
要は、Twitter 上の情報が、Twitter 内だけに留まらなくなる、というコトなのだけれども、誤解を恐れずに言えば、コレは Twitter が “ソーシャル メディア” という枠を大きく超えるというコトにつながると思っている。これまで、ソーシャル メディアの世界には入らず、ポータルや、メディア サイト等でニュースを見ていた層が、一気に Twitter 上の情報に触れるという状況になってくるわけだ。
実際、ポータルや、メディア サイト等で、ニュースを見ているだけのユーザー層からしてみれば、自分でサイトに情報を見に行く代わりに、カテゴライズされたカタチでプッシュされてくるニュースや、有名人の発言、あるいはゴシップ等も含めた最新情報を見るコトができる。つまり、リアルタイムの情報というメリットが Twitter ユーザーでなくても享受することができるコトになってくるわけだし、そういうニーズは、おそらく少なくはないだろうと思われる。
もちろん、Seesmic Look 上の “Channel” を企業に対して枠売りしていくようなビジネスは容易に考えられるだろうし、それ以外にも “Interests” の中で広告を展開していくようなコトも十分にあり得る。そして、それ以上に、これまで Twitter というネットワークを中心にして回すことしかできなかった情報を、Twitter の外に出せるようになっているのが大きい。
こういった Seesmic Look のようなアプリケーションがどんどん増えてくると、Twitter は (仮にユーザー数が今後増えなかったとしても) 情報のチャネルとして今以上に重要な位置を占めてくるコトになってくるはずだし、普及の度合いによっては、Web サイト、メール マガジンとほぼ同じような位置付けで、Twitter アカウントという存在も半ば必須になってくるような動きが見えてくる。
Seesmic Look は、明らかに Twitter の絡んだマーケティングを変えていくかもしれない。

