その昔、ジャズ ミュージシャンの、いわゆる “キャリア パス” というのは、ある程度決まった形、もといパターンなるモノが存在していた。大体 10 代後半から 20 代前半あたりにかけて、誰かのビッグバンドに参加する。あるいは既に第一線を走っているミュージシャンのサイドマンとして、そのキャリアをスタートさせているコトが多い。
そういった立場で、ちょこちょことレコーディングやツアーなどをこなし、だんだん機が熟してきた頃、20 代半ばから後半くらいにかけてという感じで、自分のリーダー アルバムなどを出したりする。そのリーダー アルバムがきちんと売れたら、まぁ、よほど間違いでも起こさない限り、息の長い活動をするコトができる、という感じ。時代は変われど、今も、結構近い流れがあるように思える。
自身が「もっとも好きなジャズのアルバムは?」と訊かれたら、迷わず挙げる Art Blakey の A Night At Birdland Vol.1。
このアルバムでフィーチャーされているトランペット奏者、Clifford Brown も、そんな感じ。Art Blakey にサポートされる形で初めてのリーダー・セッションを行い、上記のアルバムの元となった NY でのライブをきっかけに一躍全国区に躍り出たミュージシャンだ。
(もともと Art Blakey が地方公演をした先で Clifford Brown と知り合い、その時の演奏を Art Blakey に認められ、ある意味鳴り物入りで NY に連れてこられている。その時の注目度はかなりのモノだったらしい)
実際、このアルバムにも収録されている、ライブ当時の MC (コレがまた非常に有名だったりする) でも、“We’re bringing back to the bandstand at this time, ladies and gentlemen, the great Art Blakey and his wonderful group featuring the new --- trumpet sensation, Clifford Brown.” と紹介されている。“トランペット・センセーション” である。
その後 Clifford Brown は、ドラマーの Max Roach、さらにはテナーの Sonny Rollins と組み、歴史に残る名演、名盤を数々残していくのだけれども、そのきっかけは、やはり、上記のセッションだったりするわけで。
なんで、いきなりこんなハナシを書いたのかというと、おこがましくも、自分を、この Clifford Brown に、思わずなぞらえたくなるくらいに嬉しいコトがあったからなわけで。
そう、“フェイスブックインパクト” である。
これまでちょこちょこと雑誌やムック本に原稿を書かせていただいたことはあったのだけれども、書籍という形で世に出るのは、コレが初めて。つまり自分にとって、まさに “デビュー” だったりするわけで。
高広伯彦さん、池田紀行さん、原裕さん、松本泰輔さんという 4 人の業界のトップランナーと名前が並ぶ形で、宣伝会議さんから書籍を出させてもらえる。まさに、Art Blakey や Horace Silver らのビッグネームに囲まれて、NY の Birdland でライブを演り、ソレが BlueNote からリリースされるというような状況に勝手に例えて、一人で嬉しがっていたりするわけで。
というコトで、デビューの場で、存分に書かせていただきました…。
自身が担当しているのは、第 3 章。「フェイスブックでできるマーケティングコミュニケーション施策」。「実際に Facebook を使って、どんなコトができるのか」というのをテーマとして、具体的に「事例」を作っていくにあたって、どういう点を意識して考えていけば良いのだろうか、というところに絞った形で、色々と書いている。“Facebook の機能” をはじめ、その使い方を、マニュアル的な形で紹介するコトはあえてせず、自身が実際に何らかの施策で Facebook を活用するならば、どうするだろう、というようなハナシを描いてみた。その後第 4 章、第 5 章で、数々の国内/海外事例が続くので、それらをがっつりと読み解く上で、その参考になればなぁ、と思っていたりするわけで。
そんな第 3 章の一部が、ようやく “試し読み PDF” という形でダウンロードできるようになったので、是非お読みいただければと… (4/28 までね)。
既に公開されている第 6 章 (「トリプルメディア再考」 by 高広さん)、そして第 1 章 (「人びとはなぜ “フェイスブックする” のか」 by 池田さん) も、もはや説明不要に素晴らしい内容。というか、その中に自分の書いたモノが並んでいるというコトが、未だに信じられないわけで… (既に見本分は手元にあるというのに)。
そんな “フェイスブックインパクト” の発売は、いよいよ今週金曜日…。というか明後日 4 月 15 日。 この日から順次書店に並ぶらしい…。
“共著” というコトは、つまり、この書籍は自分にとって、ある意味 (音楽に例えれば) Co-Leader アルバムのような感じ。ミュージシャン時代、自分のリーダー アルバムを 1 枚も出せなかった自分にとって、若干複雑な心境だったりするのは、ココだけのハナシ。是非…。
そしてもちろん、自身がこの書籍の共著者として名を連ねさせて頂くにあたって、お世話になった全ての方々に、自身の出せる限りの最大級の感謝を込めて…。


